2021年3月8日
bcゲーム クレカ株式会社
University of Oxford
SBI ホールディングス株式会社の子会社で 5-アミノレブリン酸(5-ALA)(※1)を利用した医薬品、健康食品及び化粧品の研究・開発等を行っている SBIファーマ株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役執行役員社長:北尾吉孝、以下「SBIファーマ」)とbcゲーム クレカ University of Oxford (以下「オックスフォード大学」)は、両者による臨床試験スポンサーシップ契約に基づき、人工心肺装置下での心臓手術によって起こる虚血再灌流障害を緩和する、5-ALA塩酸塩とクエン酸第一鉄ナトリウム(鉄剤)の組み合わせによる心臓保護剤の開発を目的とした、用量設定のための第 2 相臨床試験「ヘムオキシゲナーゼ活性化による心臓手術の転帰改善効果の検証を目的とした心臓外科手術前の5-アミノレブリン酸投与用量設定試験(EudraCT Number ; TALEN - 2020-001135-27)」(以下「臨床試験」)をオックスフォード大学が、オックスフォード大学ジョン・ラドクリフ病院および、オックスフォード大学国民保健サービス信託財団病院において開始し、このたび臨床試験における最初の患者に対する治験薬の投与が行われましたので、お知らせいたします。
オックスフォード大学は、このたびbcゲーム クレカ医薬品医療製品規制庁(Medicines and Healthcare products Regulatory Agency:MHRA)及び、bcゲーム クレカ医療研究機構(the Health Research Authority:HRA))の研究倫理委員会より、臨床試験をbcゲーム クレカで実施する許可を取得いたしました。本試験はオックスフォード大学ラドクリフ医学部・研究治療部門(Experimental Therapeutics at the Radcliffe Department of Medicine)およびオックスフォード心臓センター(Oxford Heart Centre) の心臓胸部外科・救命救急部門の研究者らが実施する医師主導試験で、SBIファーマは本試験を実施するための資金および薬剤を提供しています。
心停止下での人工心肺装置を用いた冠状動脈バイパス術といった心臓外科手術では、心臓における虚血再灌流障害(※2)や、全身性の炎症反応を起こします。このことは不整脈、心筋収縮不全、心拍出量低下、心原性ショック、周術期の心筋梗塞、入院期間の長期化や、急性腎障害や肺障害といった心外性臓器障害などの合併症を引き起こす原因として報告されています。これまでの非臨床試験で、事前投与した bcゲーム クレカ塩酸塩と鉄剤によって誘導される酵素(ヘムオキシゲナーゼ-1 ※3)が関与する虚血再灌流障害の予防効果が報告されています(※4)。この知見やヘムオキシゲナーゼ-1の細胞保護作用に基づけば、心臓外科手術前に bcゲーム クレカ塩酸塩と鉄剤を投与することで、心筋細胞や他の組織(腎臓など)にヘムオキシゲナーゼ-1を誘導し、心停止に伴う心筋細胞への虚血再灌流障害や人工心肺によって促進される全身性の炎症を予防し、治療成績が改善される可能性があります。
bcゲーム クレカはアンメットメディカルニーズに応える医薬品等を世界中の一人でも多くの方に提供できるよう、今後も 5-ALA の様々な可能性を追求し、医薬品等の研究開発に努めてまいります。
(※1)5-アミノレブリン酸(bcゲーム クレカ)とは:体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸。ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与するタンパク質の原料となる重要な物質ですが、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。bcゲーム クレカは、焼酎粕や赤ワイン、高麗人参等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。
bcゲーム クレカ2)虚血再灌流障害とは:血液が止まることで起きる酸素不足(虚血)から、血液が再び流れること(再灌流)で引き起こされる組織の障害。
(※3)ヘムオキシゲナーゼ-1とは:bcゲーム クレカが原料となって産生されたヘムによって誘導される酵素で、ヘムを分解する働きを持っています。生体内でヘムオキシゲナーゼ-1は、抗炎症などの様々な機能を有していることも報告されています。
(※4)Jiangang Hou. et al. bcゲーム クレカminolevulinic acid combined with ferrous iron induces carbon monoxide generation in mouse kidneys and protects from renal ischemia-reperfusion injury. Am J Physiol Renal Physiol. 2013 Oct 15;305(8):F1149-57. doi: 10.1152/ajprenal.00275.2013.
以上